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木材は万能

木は世界で最も多用途で、持続可能かつ普及している資材の1つです。しかし、木の使用場所や使用時期はさまざまな要因の影響を受けます。この問題についてもう少し考察します。

何世紀もの間、木は用途が広く、耐久性が高く、実用的な資材でした。そのため、私たちの周りには木がたくさんあります。たとえば、建造物、丸太小屋、ドア、窓枠、床、壁面装飾、家具、屋外テラスなどです。これらは木を使用することで、質が高まる可能性があります。

しかし、特定のプロジェクトに最適な木材の種類はどのように判断すればよいのでしょうか。最適な木材の種類は用途によって変わります。フィンランドの豊かな森林で最も一般的な樹木はパインとスプルースであり、この2つの針葉樹は最もよく使用されている木材でもあります。

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フィンランドの町、プダスヤルヴィにあるHirsikampus校は、内装に見事に木材が使用されています。写真:UPM Timber

最適な木材の選択

パイン(レッドウッド)はスプルース(ホワイトウッド)よりもわずかに耐摩耗性が高く、美的な面で室内用途に適していますが、どちらの種類も適切に処理すれば屋外の用途に使用できます。コストの違いはわずかです。

「価格は需要と供給によって変化します。スプルースは品質が一定していますが、パインは等級がいくつかあり、価格に大きな差異があります。小枝が少ないパインの木の底部は比較的価値が高く、高価です。しかし、木材の選択は趣味の問題でもあります。木材の枝を見るのが好きな人はそういう木材を選択します。」UPM TimberのDemand Planning マネージャー、Mika Nokelainenはこのように述べています。

木は環境に優しく、抗菌性もあり、官民を問わず建築プロジェクトでの使用が拡大する傾向にあります。また、通気性のある素材で、湿気を吸収します。これは空気の質を改善する可能性があり、望ましい機能です。さらに、炭素貯蔵庫として機能することから、環境にプラスの効果をもたらします。

「木はコンクリートやガラスのように細菌の温床になることはなく、丸太小屋の中では夏でも概して空気が涼しく快適です。木造建築は何年も前から話題になってきましたが、とうとう飛躍的な進展の時が近づいてきたようです。これからますます木造の建物を目にする機会が多くなるでしょう。」とNokelainenは予測しています。

木はCLT(クロスラミネーテッドティンバー)の製造にも使用できます。CLTは無垢のひき板を積層接着したものです。木製パネルは通気性があり、構造強度が優れているため、新たな建築ソリューションとなり得ます。木造建築は人々の健康全般にも貢献する可能性があります。

「木には鎮静作用があることが証明されています。室内に使用すると、ガラスやスチールに比べて落ち着いた雰囲気になるため、木は精神にも良い影響を及ぼします。」とNokelainen は言います。

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Mika NokelainenはUPM Timberに19年近く務め、業界の裏も表も知り尽くしています。  写真:UPM Timber

木の品質は水分含量と改質によって変化します。

木は湿気に敏感な材料です。伐採当初は当然のことながら水分含量が多いため、製材してから乾燥処理が行われます。木は湿ると膨張し、乾燥すると縮みます。木材の水分含有量は8~24%の間で変化します。空気の湿度が低い屋内の用途や、木工品、家具、丸太小屋の建築には乾燥した木材が推奨されます。

「木材を選択する際に最も重視すべきことは最終用途です。屋外のテラス、サウナ、それともフローリングの床でしょうか。たとえば、湿った木材を気温が高く乾燥したサウナに使用すると収縮します。同じ理由から、室内のドアや家具には乾燥した木材が使用されます。木工の接着加工にも乾燥した木材が必要です。

屋外に木材を使用する場合は、湿気への耐性の高い加圧含浸または熱処理された木材の使用が推奨されます。加圧含浸はパインには適していますがスプルースには適していません。熱処理はどちらにも適用できます。

「未処理の木材は屋外の用途にはお勧めできません。特にパインはカビが生え、青変菌が付くと青くなります。木材に適切な処理や改質が施されれば、湿気にも効果的に対抗できます。日本に旅行した際には、処理された木材がバスタブにも使えることを目の当たりにしました。実際、木が適さない用途というものを思いつきません。」とNokelainenは締めくくります。

 

文:Laura Iisalo

ヘッダー画像:UPM Timber/Annika Vesterinen